第12回 眼鏡は男を三分上げる

メンズファッションにおいて、
メガネは今やごくごく自然に取り入れられるようになりました。
機能という分野を越えてその人らしさやその人のあり方、
スタイルを表現などコーディネートの中に存在感がしっかり現れています。
男性がメガネを上手にかけこなすのは外見的イメージだけではなく、
歴史的背景もあるようです。
メガネをかけると、「知的」というイメージがしますが、
「知的に見える」という解釈はどこからきているのかと、
歴史をたどっていくと、水晶がレンズの役割をしていた時代を経て13世紀、
ヨーロッパの肖像画の中に「メガネ」が現れてきます。
当時は耳にかけるところはないので、
手に持つか、細心の注意を払って鼻の上にのせるスタイルでした。
日本へメガネが伝わったのは1551年、
宣教師のフランシスコ・ザビエルが、
現・山口県の大名・大内義隆に贈ったメガネが日本最古のものと考えられ、
実在する最古のメガネは室町幕府12代将軍足利義晴が所持していたメガネと言われています。
メガネは当時、学問やものを読む能力や時代の重要人物と同等のものとみなされているものしか使うことができず、
メガネは実用面もありながら立場を表す「象徴」でもあったと考えられます。
メガネの男前を感じる知的なイメージの種はここにあるかもしれません。
■メガネはあなたのメイクアップアーティスト

個人差があるにしても、
女性と比べると顔全体、眉骨など骨格が太く、
額が平らなところがメガネをバランスよくかけこなせるのです。
さらにはメイクをしていないことが特徴で、
女性がノーメイクを隠すのとは違い、
メイクするかのように顔の凹凸を引き立たせる効果があります。
メガネは男性にとってはメイクと考えると、
「眼鏡は男を三分あげる」という意味も納得しやすいですね。
メガネはあなたのメイクアップアーティストです。

メイク効果は例えば、
・サイズを大きめにすると小顔効果があります
・鼻の部分のパーツ(ブリッジ)の位置が高いものを選ぶと鼻筋が通って見えます
○●⁻● ×●-●
・ブリッジが高いと眉と目の間が離れている感じをわかりにくくする効果があります
・レンズは小さめで厚みのあるリムにすると目が大きく見えます
メガネは「象徴」×メイクアップ。
あなたの存在感、メガネで表現してみては。